世界各国の伝統的なスープ料理の中で、その国や地域の気候風土を反映した独自の複雑な旨味と風味を持ち、国際的に極めて評価の高い代表的なスープの総称です。
タイを代表するスープで、「トム(煮る)」「ヤム(混ぜる)」「クン(エビ)」という意味です。レモングラスの爽やかな酸味、唐辛子の強烈な辛味、ココナッツミルクなどの甘味が複雑に絡み合い、エビの旨味が溶け出した、一度食べたら癖になるエキゾチックな味わいが特徴です。
中国料理を代表する最高級スープです。サメのヒレ(ふかひれ)自体には味はありませんが、金華ハムや丸鶏などを何日も煮込んで作った極上の上湯(シャンタン)スープの旨味を、ふかひれのゼラチン質がたっぷりと吸い込み、とろけるような滑らかな食感と深いコクを生み出します。
ロシアやウクライナなど東欧を代表する伝統的なスープです。「ビーツ」という赤カブの一種をメインの野菜とし、牛肉やキャベツ、タマネギなどを長時間煮込んで作ります。ビーツ由来の鮮やかな深紅色が特徴で、食べる直前にサワークリーム(スメタナ)を溶かして酸味とまろやかさを加えます。
フランスのマルセイユ名物の海鮮スープです。元々は地元の漁師が売り物にならない魚をごった煮にしたのが始まりですが、現在ではカサゴやホウボウ、エビ、カニなどの魚介類を、サフランやニンニク、ハーブなどで煮込んだ、地中海の豊かな海の幸の旨味が凝縮された濃厚なスープです。
フランス料理の基本にして究極と言われる澄み切ったスープです。「完成された」という意味を持ち、牛肉や鶏肉、野菜を長時間煮込んだブイヨンから、卵白を使って不純物を完璧に取り除くという非常に手間と時間のかかる工程を経て作られる、黄金色の美しさと奥深い旨味を持つ芸術的なスープです。