アルプス山脈において、日照が少なく氷と雪に覆われた切り立った険しい垂直の絶壁(北壁)のうち、登頂が極めて困難であり、多くの登山家の命を奪いながらも挑戦者を引きつけてやまない3つの岩壁の総称です。
スイスのベルナーアルプスにあるアイガーの北壁です。標高差約1,800mの切り立った岩壁は、常に日陰で極寒であり、急激な天候変化と絶え間ない落石がアルピニストを襲います。三大北壁の中で最も困難とされ、登頂に成功するまでに数多くの命が失われたことから「死の壁」と恐れられています。
スイスとイタリアの国境に位置し、天を突くピラミッドのような孤高の美しい姿で知られるマッターホルンの北壁です。標高4478mの山頂に向かってそびえ立つ標高差約1200mの絶壁は、硬い岩盤と厳しい気象条件に阻まれ、1931年にシュミット兄弟が初登頂を果たすまで難攻不落とされていました。
フランスとイタリアの国境、モンブラン山塊にあるグランド・ジョラスの北壁です。約1,200mの標高差を持つ垂直の岩壁で、ウォーカー側の絶壁などはルートが非常に長く、高度なロッククライミング技術と過酷なビバーク(岩壁での露営)が要求される、真のアルピニストのみが挑む領域です。