明治から昭和にかけて、歌舞伎(旧派)に対抗して現代の風俗や人間の愛憎を描く演劇として発展した「新派(しんぱ)」において、黄金時代を築き上げた3人の大看板役者の総称です。
新派劇の創成期から活躍した二枚目の立役(男役)俳優です。その堂々たる体格と美声、そして西洋演劇の要素を取り入れたモダンで写実的な演技によって、泉鏡花の戯曲などで絶大な人気を集め、新派の顔として長く君臨しました。
新派を代表する最高峰の女形俳優の一人です。歌舞伎の女形とは異なる、明治・大正時代のリアルな女性の心理や生活感を繊細に表現する演技スタイルを確立しました。その品格と知性を感じさせる芸風は、新派劇の芸術性を大きく高めました。
河合武雄と並び称される新派のもう一人の偉大な女形俳優です。しなやかで色気にあふれた色悪(悪女)や、情に厚い花街の女性を演じさせたら右に出る者はおらず、泉鏡花作品(『婦系図』のお蔦など)のヒロインを数多く初演し、新派の情緒豊かな世界観を決定づけました。