👵 歌舞伎の三婆 かぶきのさんばば

歌舞伎(時代物)に登場する老女(老尼)の役の中で、単なる年寄りではなく、深い教養や凄み、武家の妻としての威厳を持ち、立女形(最高位の女形)が演じるべき3つの大役の総称です。(※4つ挙げられる場合もあります)

  • 👵 微妙(みみょう) みみょう 近江源氏先陣館「盛綱陣屋」

    『近江源氏先陣館』に登場する、敵味方に分かれて戦う佐々木盛綱・高綱兄弟の老母です。孫(小四郎)の切腹を目の当たりにしながらも、武家の母として気丈に振る舞い、肉親の情愛と武士の義理の板挟みになる凄絶な悲劇を演じ切る、三婆の筆頭とされる大役です。

  • 🥢 覚寿(かくじゅ) かくじゅ 菅原伝授手習鑑「道明寺」

    『菅原伝授手習鑑』に登場する、菅原道真の伯母です。道真の大宰府への左遷に同行できず、涙ながらに木像を彫って別れを惜しむ一方で、悪人に対しては太太しく毅然と立ち向かうという、愛情深さと激しい気性を併せ持つ立派な老尼です。

  • 🍱 越路(こしじ) こしじ 信州川中島合戦「輝虎配膳」

    『信州川中島合戦』に登場する、山本勘助の老母です。長尾景虎(上杉謙信)が勘助の家に配膳の礼を尽くしに来た際にも、敵将である景虎を決して主君とは認めず、頑なに配膳を拒否し続けるという、強烈な忠義と威厳、そして胆力を持った老女です。

  • 👘 延寿(えんじゅ) えんじゅ ひらかな盛衰記「源太勘當」

    『ひらかな盛衰記』に登場する、梶原源太景季の母です。敵方の娘(千鳥)と恋仲になり出陣に遅れた息子・源太を激しく叱責し、武士の面目を保つために涙を飲んで我が子を勘当するという、非情な決断の中に深い母の愛を隠した重厚な演技が求められる役です。

スポンサーリンク