平安時代中期において、それまでの力強い中国(唐)の書風から脱却し、日本特有の優美で柔らかな「和様(わよう)」の書道を完成させた、3人の偉大な書家の総称です。
中国の書風を基礎としながらも、それに日本の柔らかく流麗な感覚を取り入れ、和様の書の基礎を築いた「三蹟」の筆頭です。花札の「柳にカエル」の絵柄のモデルとしても有名です。彼が書いたとされる『継色紙』や『屏風土代』は、豊かでふくよかな筆致の最高傑作として尊ばれています。
小野道風の書風を受け継ぎつつ、さらに感情豊かでダイナミックな独自の書風を確立した書家です。特に草書(くずし字)を得意とし、非常にスピード感があり自由奔放に筆を走らせた書跡が特徴です。『離洛帖(りらくじょう)』などの書状(手紙)に、その天才的な筆の運びを見ることができます。
小野道風や藤原佐理の書風をさらに洗練させ、気品とバランスに満ちた完成された「和様の書」を確立した書家です。彼の書風は「世尊寺流(せそんじりゅう)」と呼ばれ、その後の日本の書道の絶対的な手本として長く受け継がれました。『白氏詩巻』などの美しく整った書跡を残しています。