天皇の命によって編纂された八つの和歌集(八代集)のうち、平安時代に成立した最初の3つの勅撰和歌集のことを歴史的に「三代集」と呼びます。(※万葉集は勅撰ではないため、一般に三代集は古今・後撰・拾遺を指します)
万葉集は天皇の勅命で編纂された「勅撰和歌集」ではないため、厳密には三代集には含まれませんが、古今和歌集以前の日本の和歌の原点として比較される重要な存在です。約4500首が万葉仮名で記され、素朴で力強い感情表現(益荒男ぶり)が和歌の古典として尊ばれています。
905年に醍醐天皇の命により成立した、日本初の勅撰和歌集であり、三代集の筆頭です。紀貫之らが撰者となり、知的な技巧を凝らした理知的な和歌(たをやめぶり)が特徴です。仮名による最初の文学作品であり、その後の日本の貴族文化における美意識の絶対的な基準となりました。
951年に村上天皇の命により成立した、第2の勅撰和歌集です。古今和歌集に漏れた優れた歌を集めるという目的で、梨壺の五人(清原元輔など)が編纂にあたりました。贈答歌(手紙としての和歌)が多く収められており、当時の貴族たちの恋愛や人間関係、宮廷の日常が生き生きと描かれています。