江戸時代中期の元禄年間(17世紀末から18世紀初頭)に、上方(京都・大坂)を中心に町人文化が花開いた「元禄文化」において、文学の各分野で頂点を極めた3人の巨匠の総称です。
大坂の豊かな町人文化を背景に、「浮世草子」と呼ばれる新しい小説のジャンルを確立した作家です。『好色一代男』や『日本永代蔵』などの作品で、町人の色恋沙汰や金儲けの悲喜交々を現実的かつユーモラスに描き出し、近世文学にリアリズムをもたらしました。
人形浄瑠璃や歌舞伎の脚本を手掛けた、日本を代表する偉大な劇作家です。『曽根崎心中』や『冥途の飛脚』などの世話物(町人の日常や心中事件を描いた作品)で、義理と人情の間で苦悩する人間の姿をドラマチックに描き出し、当時の庶民の涙を誘いました。
連歌の形式から独立した「俳諧(俳句)」を、芸術的な文学の域へと高めた偉大な俳人です。「わび・さび」や「かるみ」といった高い美意識を持つ「蕉風俳諧」を確立し、『奥の細道』をはじめとする紀行文を通じて、日本の自然の美しさと精神性を簡潔な言葉で表現しました。