日本の歴史において、単なる事実の羅列ではなく、著者の思想や歴史哲学(歴史がどのように動き、誰が天下を治めるべきか)を交えて体系的に書かれた3つの歴史書の総称です。
鎌倉時代初期に天台宗の僧である慈円が記した歴史書です。日本の歴史が神の時代から武士の時代へと移り変わっていく過程を、仏教的な「道理(必然的な法則)」という独自の概念を用いて説明し、武家政権の成立を歴史の必然として捉えました。
南北朝時代に南朝の公家・北畠親房が記した歴史書です。日本が神の国(神国)であるという思想に基づき、三種の神器を受け継ぐ天皇こそが正統な支配者であると主張しました。南朝の正統性を理論づけるために書かれた、極めて政治的・イデオロギー的な歴史書です。
江戸時代中期に儒学者・政治家である新井白石が記した歴史書です。公家政権から武家政権へと権力が移り変わる過程を、儒教の大義名分論に基づいて段階的に分析・評価しました。近代的な歴史学の先駆けとも言える、非常に合理的で実証的な歴史論です。