日本の仏教建築において、1階が四角形で2階が円形の独特の二層構造を持つ「多宝塔」の中で、規模の大きさや建築的価値から最高傑作とされる3つの国宝の塔です。
和歌山県岩出市の新義真言宗総本山・根来寺にある大塔(多宝塔の一種)です。室町時代(1547年)に完成した日本最大の木造多宝塔で、高さは約40メートルにも及びます。豊臣秀吉の紀州征伐の際の弾痕が現在も壁に残されており、国宝に指定されている威風堂々たる名塔です。
大阪市天王寺区にある勝鬘院(愛染堂)の多宝塔です。聖徳太子が建立した四箇院の一つ「施薬院」を起源とし、現在の塔は桃山時代(1597年)に豊臣秀吉によって再建された大阪市内最古の木造建造物です。華やかな桃山建築の装飾が施されており、国宝に指定されています。
大阪府泉佐野市にある真言宗の寺院・慈眼院(じげんいん)の多宝塔です。鎌倉時代(1271年)に建立されたとされ、現存する多宝塔としては石山寺に次いで日本で2番目に古く、また日本で最も小さい(高さ約10メートル)多宝塔として知られています。その優美なプロポーションから国宝に指定されています。