日本の祭礼の中で、巨大な松明(たいまつ)を燃やしたり、炎の中で神事を行ったりするなど、「火」を神聖なものとして崇め、厄除けや鎮魂を祈願する代表的な祭りの総称です。
福島県須賀川市で毎年11月に行われる鎮魂の火祭りです。伊達政宗に攻められ落城した須賀川城の戦死者の霊を弔うため、長さ10m、重さ3トンにもなる巨大な「大松明」数十本に一斉に火が放たれます。晩秋の夜空を焦がす巨大な炎の柱は見る者を圧倒します。
石川県七尾市の能登島向田町で開催される伊夜比咩神社の祭礼です。高さ約30メートルの巨大な松明の周囲を、手に手松明を持った若者たちが駆け回り、一斉に巨大松明に火を放ちます。炎の倒れた方角によって豊漁か豊作かを占うという大迫力の神事です。
京都の鞍馬にある由岐神社で行われる奇祭です。「サイレイ、サイリョウ」という掛け声とともに、子供たちの小さな松明から始まり、やがて燃え盛る巨大な「大松明」を担いだ若者たちが狭い鞍馬の集落を練り歩く、京都の秋を彩る勇壮な儀式です。
太宰府天満宮で毎年1月に行われる、火除けと厄除けの勇壮な火祭りです。鬼を追い払うために燻す「鬼すべ堂」に、数百人の氏子たちが藁などを投げ入れて激しい炎と煙を立たせ、堂の中にいる鬼を退治するという、非常に荒々しく熱気あふれる神事です。