地球を意味するラテン語が語源の元素です。熱を加えると結晶の状態が変わり、それに伴って光の反射率が変わるという不思議な性質を持ち、書き換え可能なDVDなどの記憶メディアに欠かせません。ニンニク臭を放つという困った特徴もありますが、太陽電池など最先端技術を支える重要な存在です。
ラテン語で地球を意味するテルスが語源です。数年後に発見されたセレン(月の女神)と性質が非常に似ているため、地球と月のように常に対になって語られる、スケールの大きなロマンチックな元素です。
1782年、ルーマニアの鉱山監督だったミュラーが、金を含んだ奇妙な鉱石を分析している時に新しい元素として発見しました。当時はどんな金属とも違う奇妙な性質に、多くの学者が頭を悩ませました。
テルルを主成分とする特殊な合金は、レーザーの熱を当てると結晶の状態が変化して光の反射率が変わります。これを利用して、何度でもデータを書いて消せるDVDやブルーレイディスクが作られています。
テルルを体内に取り込むと、体の中でテルル化水素という気体に変わり、汗や息から強烈なニンニクのような悪臭を放つようになります。化学者たちが実験をためらうほど、強烈で厄介な性質です。
銅の精製過程で発生する泥の中にわずかに含まれているものを回収します。地球上に存在する量は金よりも少ないと言われるほど希少で、1グラム数十円で取引される非常に重要なレアメタルです。
カドミウムとテルルを結びつけた化合物は、光を電気に変える効率が良いため、非常に薄くて軽い太陽電池を作ることができます。人工衛星や宇宙ステーションの電源として高く評価され活躍しています。
自動車のタイヤなどのゴム製品を作る際、テルルを少し加えると熱や摩擦に対する耐久性が劇的に向上します。過酷な環境で使われる工業用の特殊なゴム製品に絶対に欠かせない添加剤です。
テルルの合金に電気を流すと、片面が冷たくなりもう片面が熱くなるという不思議な現象が起きます。これを利用して、パソコンのCPUクーラーや小型の冷蔵庫のペルティエ素子として使われています。
ビスマスとテルルを組み合わせた合金は、現在知られている中で最も効率よく熱と電気を変換できる素材の一つです。工場の排熱を電気にリサイクルする次世代のエコ技術として世界中で研究が進んでいます。
名前の響きのカッコよさと地球という壮大な語源から、SFアニメやゲームでは、古代文明が残した謎のエネルギー結晶や、強力なビーム兵器のジェネレーターの素材として名前が使われることがあります。