| 原子量 | 26.982 |
|---|---|
| 分類 | 第3周期 / 第13族 |
| 状態(常温) | solid |
| 発見者 / 年 | エルステッド (1825年 / デンマーク) |
非常に軽くてサビにくく、熱や電気をよく通す万能金属です。1円玉やアルミホイルなど身近な存在ですが、昔は金よりも価値が高い超高級品でした。電気の力で大量生産できるようになったことで、現代の航空機や新幹線など、巨大な乗り物の進化を根底から支えています。
古代ローマ時代から革のなめしや染色に使われていたミョウバン(ラテン語でアルーメン)の中に含まれていたことから名付けられました。地球の表面(地殻)に存在する金属の中では、鉄を抑えて最も多い元素です。
19世紀、純粋なアルミニウムを取り出すのは非常に困難でした。フランスの皇帝ナポレオン3世は、来客用の金や銀の食器を差し置き、一番のVIP客だけに最も価値の高いアルミニウムの食器で料理を出してもてなしたそうです。
鉱石からアルミニウムの金属を作り出すには、凄まじい量の電気を使って電気分解する必要があります。そのため、アルミニウム工場は別名「電気の缶詰工場」とも呼ばれ、電気代の安い国で集中的に生産されています。
空き缶などを溶かしてリサイクルする場合、ゼロから鉱石を電気分解して作る時のわずか3パーセントのエネルギーで作ることができます。アルミ缶の分別回収は、地球の資源とエネルギーを守るために超絶な効果があるのです。
1円玉は純度100パーセントのアルミニウムでできており、ちょうど1グラムです。非常に軽い金属ですが水よりは重いです。しかしそっと水面に置くと、水の表面張力によってプカプカと浮き続けるという面白い実験ができます。
サビにくい金属として有名ですが、実は空気中の酸素と結びつきやすく、一瞬で表面に透明なサビ(酸化皮膜)を作ります。この薄くて頑丈な膜がバリアとなり、内部までサビが進行するのを完璧に防いでいるのです。
アルミニウムに銅やマグネシウムを少し混ぜると、軽さはそのままに鋼鉄のように硬いジュラルミンという合金が誕生します。この大発明によって飛行機は木や布から金属製になり、航空業界の歴史を大きく変えました。
酸素と結びついた酸化アルミニウムの結晶が大きく育ったものが、最高級の宝石であるルビーやサファイアです。微量に混ざった別の金属の違いだけで、真っ赤になったり透き通った青色になったりと姿を変えます。
アルミの粉末と酸化鉄を混ぜて火をつけると、テルミット反応という激しい化学反応が起き、3000度近い超高温を出して鉄をドロドロに溶かします。この魔法のような技術は、列車のレールの溶接などに今でも使われています。
SF映画「スタートレック」には、ガラスのように透き通っているのに金属の強度を持つ透明アルミニウムという夢の素材が登場します。近年、科学技術の進歩によりこれに近いセラミック素材が現実にも開発されつつあります。