| 原子量 | [293] |
|---|---|
| 分類 | 第7周期 / 第16族 |
| 状態(常温) | unknown |
| 発見者 / 年 | ドブナ・リバモア共同研究 (2000年 / ロシア・米) |
アメリカのローレンス・リバモア国立研究所にちなんで命名された人工元素です。寿命が数十分の一秒しかなく用途は皆無ですが、米露の強力なタッグによって「安定の島」の存在を証明する足掛かりとなりました。巨大な実験装置と基礎科学の執念が詰まった、現代の錬金術の最前線を象徴する超重元素です。
アメリカのカリフォルニア州にあるローレンス・リバモア国立研究所の功績を称えて命名されました。核兵器研究やスーパーコンピュータ開発などで世界を牽引する、巨大な国家研究拠点です。
実際の合成はロシアのドブナ合同原子核研究所で行われ、アメリカ側が標的となるキュリウム248を提供しました。かつての冷戦のライバルが手を結んだ、美しい科学的協力の成果です。
キュリウムの標的に、魔法の弾丸と呼ばれる高価なカルシウム48のビームを光の速さの10パーセントで衝突させて合成されました。途方もない確率の壁を越えた神業のような実験です。
作られたリバモリウムは非常に不安定で、わずか数十分の一秒でアルファ線を放出してフレロビウムへと姿を変えます。そのため、性質をじっくり調べる暇すら与えられない儚い存在です。
周期表では猛毒で知られるポロニウムの真下に位置するカルコゲン族の仲間です。もし寿命が長ければ、金属と非金属の中間のような奇妙な性質を持っていたのではないかと予想されています。
標的の材料も弾丸も超高価で、巨大な加速器を何ヶ月も稼働させてようやく数個の原子が作られます。もし1グラム作ろうとすれば天文学的な費用がかかり、しかも一瞬で消えてしまいます。
寿命は短いですが、理論的に予想されている寿命の長い超重元素の領域「安定の島」に向かうための重要な手がかりを与えました。物理学者たちの夢を繋ぐ、貴重なデータを提供しています。
114番のフレロビウムと共に命名が承認された歴史があります。米露の研究所の名前がそれぞれ周期表に刻まれることで、両国の長年にわたる共同研究の功労が公平に称えられる形となりました。
寿命が極端に短いため、化学的な性質を実験で確かめるのは至難の業です。現在でも、どのように他の元素と結合するのかはコンピュータによる高度なシミュレーションに頼るしかありません。
核研究所の名前を持つ未知の超重元素という響きから、SFゲームや小説では、別次元と交信する超空間通信アレイのコア部品や、未知のエネルギーを制御する触媒としてマニアックに登場します。